【#52】20代の起業論 榊原健太郎
20代の起業論―――成功するアイデアとリーダーシップのつくり方
- 作者: 榊原健太郎
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/08/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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◎本書の内容
サムライインキュベートの榊原さんの著書読み終わりました。タイトルが、「20代の起業論」なだけに、教科書チックで、起業にさほど興味のない僕には読むのが少しキツかったです。
この本を読んで学んだ事、それは「自分が知りたいと思わない、How to 本を読む事はキツい」です。僕の場合、榊原さんを知っていたので彼のストーリーを知りたかったわけですが、残念ながら彼のストーリーが描かれているのは前半のみで、残りは起業やインキュベーターに関する話が多いです。
◎読書メモ
1.インキュベーターとは、タマゴから雛をかえす装置という意味
インキュベーターとは、タマゴから雛にかえす装置という意味の言葉で、起業家や起業家のタマゴ達を支援する人の事。投資だけでなく、具体的な事業支援をする事が、同じくベンチャーに投資するベンチャーキャピタルやエンジェルと呼ばれる個人投資家との大きな違いです。
2.不条理な体験が必要な理由
最近、「起業家に社会人経験は必要ですか?」とよく聞かれます。僕は、「不条理」の体験が必須という理由で数年の社会人経験はあったほうがいいと考えています。「不条理」を知る事のメリットはいくつもあります
まず、「不条理」を経験した人はリスクをとることができます。順風満帆の人生を歩んで来た人は安定志向が身に付いてしまい、リスクをとって起業をしようとする気持ちになりません。
「不条理」を十分に体験していないせいか、などか断られただけで諦めてしまったり、思い通りにならないだけでやめてしまったりする人は、若い人を中心に少なくありません
また「不条理」を経験すると、世の中の矛盾や間違いに気づく力がアップします。それがビジネスアイデアになります。
3.インターネットサービスは、すべて「マッチング」のサービス
なかなかいいアイデアの着想に至れなければ、「何をマッチングさせる(組み合わせる)サービスか?」も考えるべきです。インターネットサービスはすべてマッチングのサービスです。人と人、人と情報、人とモノなど、人に何かを出会わせる事で価値を生み出しています。優れたサービスは、マッチングの組み合わせそのものに大きな価値がある事が多いです。
4.起業家に必要なものは妄想力
「成功する起業家の条件」を具体的に挙げるのは、ケースバイケースなのでかなり難しいのですが、妄想力とそれに伴う実行力はどの世界も共通です。なぜ「妄想」という言葉を使うかというと、はっきり言って、その人の言うことには明確な根拠がない事も多いからです。もちろん筋道は立っているのですが、未来の話ですし、断言できるのも本当はおかしな事です。しかし、優秀な起業家にリアルに戦略的な実行計画を語られると、こちらまで「絶対そうなる!」と思うようになってくるのです。
(略)
妄想は、言うだけではもちろんダメです。妄想という大きな約束を実現するためには、小さな約束の積み重ねが必要になります。妄想を戦略的に考え、それぞれを素早く実行に移せる人が起業を成功させるのです。
「起業家に必要なものは妄想力」、この言葉は僕の中でしっくりきた言葉でした。妄想する事で、ワクワクする。ワクワクしたら実行に移るかもしれない。起業家がビジョンを語っている時はいわば、妄想を語っているわけですよね。
5.夢は盛りまくりで
夢は盛りまくりで。この言葉は、本書に出てくる一番好きな言葉です。よく夢はでっかく持とう!とか、大きな目標を持て!と自己啓発本に書かれているけどなんだか腑に落ちない自分がいます。
だって夢って、でっかく持たなきゃいけないのかな?って思いますし、上から目線のようなことばで、どうも好きになれません。
でも、榊原さんが書いた「夢は盛りまくり」は、なんだか心地いい響きがすることばです。
このことばを聞くと、なんだか、榊原さんが突然目の前に自分の所にやってきて僕にこう言いようです。「どうせなら夢盛っちゃえよ。これもいいじゃん、あれもいれちゃえ」ってね。それならなんだか自分の夢を盛っちゃおうってなるような気がします。