読書めも

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【書評】裸でも生きる2 山口絵理子

裸でも生きる2 Keep Walking私は歩き続ける (講談社BIZ)

裸でも生きる2 Keep Walking私は歩き続ける (講談社BIZ)

 

◎内容と感想

株式会社マザーハウス代表取締役社長の山口絵里子さんの著書第ニ弾。第二弾ということなので当然第一弾があるわけです。

でも、実はぼく、第一弾読んでいません。というか、第一弾読んでると思ったら、読んでなかったというオチでした。でも、すらすらと読めたし、むしろ第二弾から読めてよかったかも。

第二弾は、情熱大陸に出演してメディアに多く露出することで起きた弊害や新地でのネパールでのトラブル、長年勤めてくれた仲間の裏切りなど、これでもかというくらい困難が山口さんの前に立ちふさがります。

その壁をどう乗り越えたのか。現在はどうなのか?そんなことを綴られた一冊となっています

そもそもマザーハウスという会社は何をしている会社なのか?一言で言うのであればバングラディッシュで作ったバックを日本で売る企業。

新宿の小田急百貨店や池袋など台湾にも出店しており13拠点ほどあります。バッグは一点15000円から売られている。

これが発展途上国で売られているバッグ!?と驚くような洗練された美しいデザインとなっています。

ちなみにマザーハウスでバッグを買うお客は、ただデザインが美しいから購入しているわけではない

客は「ストーリー」を買っているのだと著書で、山口さんは述べています。

「バッグはたくさんみてきたけど、そのバッグを買うことの意味を人に語れるバッグがほしくて」

これは、マザーハウスに訪れたあるお客さんが言っていたセリフです。

またWebのインタビューで山口さんはこう答えています。

”素材や価格、デザインはコピーできても物語だけは、私たちの工場の雰囲気まではコピーできない”

マザーハウスの最大の強みはこの言葉に現れているような気がします。

マザーハウスの強みはそれだけではありません。それは、SPA(製造小売業)であること。

これは、製造から小売りを自社ですべて行っているということです。また、フランチャイズはなく、すべてが直営店であるのでマザーハウスの哲学や思想をきっちりと理解しきめ細かい教育がなされているというわけです。

本来、SPAを行おうとすると巨額な資本金が必要になるのですが、中間業者を挟まない事により、コストを軽減することができます。

そんな女性社会起業家のパイオニアでもある山口さんの著書。ぜひご覧ください

◎読書メモ

他人にどう言われようが、他人にどう評価されようが、たとえ裸になってでも自分が信じた道を走り続ける

メジャーリーガーイチローも似た言葉を残しています。

「第三者の評価を意識した生き方はしたくない自分が納得した生き方をしたい」

ことばは違えど、意味は似ているような気がする。でもそれぞれ別々の意味が込められている。

イチローの場合は、いつも周りに振り回されている人に向けたメッセージ

山口さんの場合は、いつもどこかで見栄をはっちゃう人や人の目をいつも気にしている人に向けてのメッセージのような気がする。

思想や個人的な哲学の部分は、こちらが教えたくても教えられる類いのものではない

個人的にこの言葉は特に響いた。これは、人間の中身はそうそう変わらないということを暗に意味していると思う。

人間の中身ってほんとに変わらない。外見を変えることは簡単にできる。でも中身って長い年月をかけて形成されていくのだと僕は大学時代を通じて感じた