読書めも

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【#45】『マイファーム 荒地からの挑戦:農と人をつなぐビジネスで社会を変える 西辻一真』

マイファーム 荒地からの挑戦: 農と人をつなぐビジネスで社会を変える

マイファーム 荒地からの挑戦: 農と人をつなぐビジネスで社会を変える

 

感想

株式会社マイファームの西辻さんの本読みました。非常に読みやすくて面白かったです。この本を読んで『農業』に興味が持てたことが僕にとって大きい事でした。

この夏にCLCというキャンプに参加して、農家の人の家に一泊して、農業体験をやったことも面白かった要因の一つだと思います。

でも、もともと農業が嫌いだったんですよね、ぼく。だって、"虫"がいるから。

小学生の時とかショウリョウバッタトノサマバッタを平気で捕まえれたのに今では、ものごく怖いですw

でも、実際にCLCで農業体験してみたら、意外と思ってたほど虫はいないし(ミミズはいたけど)土いじり面白かったです。

一人で農作業は辛いのですが、仲間とやる農作業はとても面白い時間になると思います。僕は、CLCでは友達と歌を歌いながらキュウリやトマトなどの収穫をしていたのですが、普通に楽しかったです。農作業をやりながら、色々なことにも気づけました。

例えば、ミミズが多くいるという事は、良い土であるという印。雑草は、農業の敵と思われがちですが、生やす事で作物を守る事もできたりします。作物の周りに雑草がなければ、虫や微生物が作物を食べてしまうのです。だから時には雑草が必要な時もあります。

といったように、農業は多くの発見があります(といっても僕が知らなすぎたのかもしれませんが・・・)。ぜひ、農業に興味のない方はこの本を手にとって読んでみてください。

読書メモ

1.農業は待つ時間をどう使うか?

作物が育つには時間がかかる。僕らはそれを待つしかないのだが、その間に様々な工夫をしながら待つ時間を有意義に過ごす事はできる。夏は雑草が生えるのが早いから雑草から種がこぼれる前にこまめに取り除こう。冬は土の温度が下がるから、稲わらを敷いておこう。もちろん、種さえまけば芽はでる。

 

でも、ちゃんと手入れをしなかったら収穫までに至らないし、あるいは工夫した時に比べて明らかに見劣りする作物ができてしまいます。その子が今までどういう事をしてきて、何に今興味があってどういうふうに苦しんでいるのか?という現状を知らないといけない。教師や指導者と呼ばれる人は辛抱強く『待つ』という事をしなければならないのではないかと思います

ここのセンテンスを読んでいて思ったのが、農業は教育と似ているということ。教育も、たぶん『待つ』事が大事なんです。上からこう押しつけのように「こうしろ!」ではなく、その子がどうしたいか?どのように歩いていきたいか?と指導者がじっくりと待つ。

もちろんただ待っているだけではいけないから、その子が今までどういう事をしてきて、何に今興味があってどういうふうに苦しんでいるのか?という現状を知らないといけない。教師や指導者と呼ばれる人は辛抱強く『待つ』という事をしなければならないのではないかと思います。

 

2.社長は謝る仕事

マイファームを創業して2年目くらい。事業がようやく軌道に乗り始め、スタッフが雇えるくらいになった頃だ。若手の男性スタッフYくんが大きなミスをしてしまった

 

~中略~

 

翌日、僕はその人の元へ髪を丸坊主にして出直した。「今の僕にできることはこれくらいしかありません。どうかこの通りですから、お許しいただくことはできませんでしょうか?」再び土下座した。その後も何度か訪問を重ねた末、許してもらった。

 

「西辻さん、本当に申し訳ありません」Yくんはすっかり気落ちしていた。でも僕は彼を叱らなかった。「いいねん。俺は社長で、全社員の責任を負う立場にいるんだから。謝るのも俺の仕事。俺は謝るために生まれていたんだから」

これは、AKBの峯岸みたいに西辻さんが、丸坊主にしたことが許されたという結果に結びついたんじゃない。西辻さんの謝罪のあり方にきっとその謝罪された側は、心を打たれたというか、そういう印象を受けたんだと思う。

まずは、謝罪の形からでもいい。形から入り、謝罪をする事で、その謝罪のあり方というものを人間は自然と身につけていく。だからこそ僕たちは、迷惑をかけたなと感じたら、自分のできる精一杯の謝罪という事を相手にしなければならない。