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【#86】飛べない鳥たちへー無償無給の国際医療ボランティア「ジャパンハート」の挑戦 吉岡秀人

飛べない鳥たちへ―無償無給の国際医療ボランティア「ジャパンハート」の挑戦

飛べない鳥たちへ―無償無給の国際医療ボランティア「ジャパンハート」の挑戦

 

 内容と感想

ジャパンハートの代表の吉岡秀人さんの著書です。情熱大陸で3回取り上げられたことでも有名な方です。20年以上、ミャンマーで無償で治療を行っている医師です。

情熱大陸で吉岡さんが言っていた印象的な言葉があります。それは、"病気は治せなくても、病人のココロは治すことができる"

もうすぐ死にゆく患者に対して、治療をしないという選択を絶対に取ろうとしません。

吉岡さんをはじめ、スタッフは無報酬。治療費や手術費用などは、すべて寄付で賄っています。生活費も、吉岡さんたちは自己負担。

そんな吉岡さんの人物像をジャーナリストの関口さんはこう語っている。

聖人君子でも、カリスマでもない。むしろ、喜怒哀楽をともにして、悩み、苦しむ姿をさらけ出す「人間・吉岡」が今、現代っ子の医師、看護師たちを惹き付けている。

まさに「泥臭い」という言葉がお似合いの人だと思います。医者の神様のような存在ではないからこそ、ジャパンハートに多くの寄付が集まり、多くのファンがいるのだと思います。 

 

疑問

・どうしてそこまで、ボランティアにこだわるのか?無報酬であるべきなのか?

・タイトルの飛べない鳥たちへ、の意味は?

・吉岡先生の奥さんと子どもたちは、吉岡さんの仕事の姿勢についてどう思うのか?

 

読書メモ

1.人は、登ろうと決心するまでの時間が、圧倒的に長いのである

 人は未踏の山を登ろうとするとき、何に一番時間をかけるだろう。スケジュールを立てる、道具を選ぶ・・・・。そうではない。登ろうと決心するまでの時間が、圧倒的に長いのである。心さえ決めたら、後は早い。準備など動きながらでもできるものだ。

でも、何も決めないでいれば、今と同じ状況を明日に持ち越すだけのことだ。今日と同じ明日を生きるな。だから私は、決断した。ミャンマーに行こう。

 

2.償いや懺悔は、過去のこと。感謝は未来へ

償いや懺悔も大事だが、それだけでは未来に向かう発展性がないのではないか。「感謝」から生まれる明るい未来がある。そう思って、私は「感謝」の心をもって、ミャンマーの人たちと検挙に向き合うことにした 

 

3.私が少し欲を手放すだけで、皆が幸せになる

 診療は日本からの寄付金で、ほとんど無料で行うことができた。患者たちは診療のお礼にと、米や野菜、鶏肉や卵などを次々に持ってきてくれた。そのうちに台所は食べ物であふれかえるようになり、私はそれを市場で売ってお金にかえた。そのお金は、再び薬代となって患者たちに循環していった。

はじめ栄養失調児のためにと差し出した私の食費が、めぐりめぐって食べきれないほどの食料となり、さらに薬代となって患者の負担の軽減に役に立つ。私が少し欲を手放すだけで、皆が幸せになる。その過程で、私こそがもっとも幸せを受け取った人間だった。「情けは人のためならず」とは真実だったことを、実感する経験だった。

 

4.苦しくなったとき、その命のことを思い出す

今でも思い出す顔がたくさんあります。私は誰よりも多く投げ、そして誰よりも多く敗戦を喫している投手のようなものです。停滞シーンは今も心を掴んで放しません。しかし、否、だからこそ私はこれから大きな反撃に出てやろうと思っています。私の心にはいつも輝くトロフィーのようにこの人たちの命が飾られています。

苦しくなったとき、その命のことを思い出し、あの時より苦しいことは人生に存在しないのだからと、いつも自分に言い聞かせ前に進んでいます。

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