読書めも

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【#31】マクドナルドをつくった男《成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝》

成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業者 (PRESIDENT BOOKS)

成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業者 (PRESIDENT BOOKS)

 

内容(アマゾンより)

「レイ・クロックは頭がおかしいか、夢追い人か、その両方だ」と周囲からささやかれていた男が、後に世界最大のハンバーガーショップチェーンを率いることになる――。本書は、現在世界100カ国以上に約3万店を展開するマクドナルド王国を一代で築き上げた事業家の足跡を追った半生記。

「未熟でいるうちは成長できる。成熟した途端、腐敗が始まる」という言葉が、クロック氏の座右の銘だという。それに反することなく、小さなセールス業を営んでいた彼がマクドナルド兄弟の店と出合い、この店に賭けようと決意したのは既に52歳の時であった。

本書は彼の成功秘話だけではなく、事業拡大の過程で遭遇した廃業の危機や、冒頭のセリフのような対人関係の歪みまでもを淡々と描いていく。書名の『成功はゴミ箱の中に』も、実際に彼が深夜に競争相手のゴミ箱を漁り、仕入れや消費の数字を調べたというエピソードに由来するものだ。高い志と自らの事業の正当性、合理性を寸分たりとも疑わない信念によって、アメリカンドリームを成し遂げていく様が克明に描き出されていく。

巻末では日本マクドナルド創業者、藤田田氏をよく知る「ユニクロ」の柳井正会長とソフトバンク孫正義社長による特別対談を掲載している。

感想

「今、現在マクドナルドは全世界で3万店舗以上あります。そのマクドナルドをつくったひとって誰?」

マクドナルドを知らないひとはなかなかいないだろうけど、そのマクドナルドをつくったひとを知っているひともそんなにいないだろう。ましてや、マクドナルドによくいる中高生はレイ・クロックという男がマクドナルドをつくっただなんて知らないはずだ。

レイは、52歳の時にマクドナルドの事業に関わり始めました。カリフォルニアのサンバーナーディノにてマクドナルド兄弟が営むハンバーガー屋に、出会った瞬間にレイの人生は劇的な人生を歩むこととなります。

ところが、その人生にはたくさんの困難が待ち受けていました。パートナーとの離婚、立ち上げ期のメンバーとの別れ、マクドナルド兄弟による裏切り、そのすべての困難に打ち勝ち、幾多の試練を乗り越えてきたレイ・クロックの壮絶な人生がこの本を通して垣間見ることができます。

この本を読んだ感想ですが、ただただボリューミーだなと...。全部で380ページもあります。今まで読んできた本の多くは200p~250pがいいところ。

レイ・クロックがマクドナルドを立ち上げてからの人生だけでなく、その前、レイは何をしていたのか?どんな人生を歩んできたのか?という部分も詳しく、この本には述べられています。

ところで、この本の最大の魅力は一体何であろうか?と考えたところ、僕はタイトルとサブタイトルにその答えはあると思っています。

この本のタイトルは、『成功はゴミ箱の中に』。そしてサブタイトルにはこう書かれています

『世界一、億万長者を生んだ男ーマクドナルド創業者』

もう一度サブタイトルに目を向けてください。もうお気づきになられた方はいますでしょうか?

そう、世界一億万長者になった男でなく、世界一億万長者を生んだ男なのです。これは一体どういうことなのでしょうか?それは、レイ・クロックがフランチャイズという事業形態を生みだした男であるからです。

そもそも、フランチャイズとは一体何でしょうか?Wikiってみましょう。

 

Wikipediaより

一方が自己の商号・商標などを使用する権利、自己の開発した商品(サービスを含む)を提供する権利、営業上のノウハウなど(これらを総称してフランチャイズパッケージと呼ぶ)を提供し、これにより自己と同一のイメージ(ブランド)で営業を行わせ、他方が、これに対して対価(ロイヤルティー)を支払う約束によって成り立つ事業契約である。

 

....(^q^)ナニソレオイシイノ?

なんだか眠くなりそうな説明ですね...上記をかみ砕いて説明すると....

マクドナルドという名前を使うことができたり、マクドナルドがつちかってきたノウハウを提供される代わりに、ロイヤルティーと呼ばれる対価をマクドナルドに支払うことで成りたつ契約のこと。


例えば、あなたが飲食店を開きたいとしましょう。ところが飲食店の経験がなく、事業をうまくやっていく自信がありません。

そんな困った時に役立つのがフランチャイズという契約です。マクドナルドに、マクドナルドという名前で店を立ち上げる許可とマクドナルドでのノウハウがあなたに提供されます。その代わり、月々、いくらかのロイヤリティーと呼ばれるものをマクドナルドに支払うという仕組みです。

つまり、マクドナルドの看板を借りることで、多くの人が訪れる可能性が、高くなり、商売が繁盛する可能性が高くなるということです。

と、長くなってしまったのですが、そんなフランチャイズというものを生み出したのが本書のレイ・クロックなんです。

さて、次はタイトルに関しての謎解きをしていきましょう

成功はゴミ箱の中に

って結局なんやねん?と

それに関して書いて、このブログの締めとしましょう。

これは、マクドナルドが徐々に利益を出し始めた頃のエピソードです。マクドナルドの売り上げが徐々にあがっているということに気づいた周りの飲食店はマクドナルドにスパイを送りはじめます(マクドナルドのノウハウをパクるために)

そしてそれに対抗してマクドナルドの社員もレイ・クロックこう言いました。「我々もスパイを送ろう!」と

ところが、レイクロックはこう答えます。

競争相手の中のゴミ箱を調べればいい

『競争相手のすべてを知りたかったら、相手のゴミ箱の中を調べればいい知りたいものは全部転がっている』

 

私は深夜2時や3時に競争相手のゴミ箱をあさって、前日に肉を何箱パンを何箱消費したのか調べたことは一度や二度ではない。私は、競争相手とは正々堂々と戦う。強みを鍛え、品質、サービス、清潔さ、そして付加価値に力を入れれば、我々についていくことができず、競争相手は、次期に消滅していくだろう。

 

~略~

 

『競争相手が私のスタイルの真似をしたり計画を盗むことを阻止することはできない。だが、私の脳内までは盗めない。だから彼らには1マイル半の距離を残しておいてやる』