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読書めも

読んだ本の感想をぼちぼち書いてます

【#190】あのとき、実はこうだった。ライブドア事件の舞台裏《社長が逮捕されて上場廃止になっても会社つぶれず、意志は継続するという話 小林佳徳》

ビジネス ビジネス-エッセイ

内容紹介(アマゾンより)

「俺みたいな社長がいた会社ってあるんだな。。。って思ってパラパラめくってみたら、俺の話やんけ〜笑。」面白かったので書評かきました――堀江貴文

2006年1月16日 六本木ヒルズで社員が目の当たりにした驚くべき光景とは……。
この本は、なぜライブドアショックが起きたのか、なぜライブドアは勢いを失い、買収されてしまったのか。その答えを導く本でもあるのだ。

(はじめにより一部抜粋)

あのライブドア事件から約9年。現LINE株式会社に吸収された今も、元ライブドア社員の多くは「ホリエモンの意志」を継承し、IT業界の各方面で活躍をしている。元社員らを動かす「ライブドアのDNA」とはいったいどんなものなのか?

一社員だからこそ書けた事件当時のリアルな心情、事件後の奮闘記、そこから見える「働く」ということ――。『学年ビリのギャルが~』で一躍有名になった「STORYS.JP」の殿堂入りストーリーを、大幅な加筆・修正により【完全版】として書籍化しました。

感想

あのライブドア事件を経験したあるひとりの社員の本。

ライブドア事件のことを法律とか小難しい話でなく、当時のライブドアがどんな会社だったのかということに焦点をあてて書いてあるから、すごくよみやすい。

堀江さんの著書はいくつかよんだことがあったから、ライブドアという会社がなにを目指していて、どんな事業をやっていたのかということはなんとなく知っていたんだけど、本書をよむと当時のライブドアについてより一層知ることができる。

それもそのはず。著者の小林さんは、ライブドアでWebディレクターとしてチームを率いて、サービス開発に取り組んでいたからだ。

ライブドアの中にいたひとの本だから、当然ライブドアの裏話的なものもいくつかでてくる。たとえば、当時画期的といわれた※360度評価の抜け穴や株主総会で堀江さんが涙を流したエピソード、ライブドア事件のときの社員の様子などなど。

※360度評価...人事考課制度のこと。社員同士が評価し合い、それによって給与が決まる。

社員同士がお互いを評価する「360度評価」を行い、3ヶ月に1回という短いスパンで給与の見直しを行っていた。(中略)

とはいえ、360度評価は、評価する人数によってはとても時間がかかる。仮に10人の部署で、1人がほかの9人に対して50項目ずつ回答するなら「S」「A」「B」「C」「X」「わからない」といった評価を450回もしなければならない。そのため、面倒だからといって、すべて「S」や「C」をつける社員も少なくなかった。

ましてや事業部長クラスになると、最大80人を評価しているケースもあったので、これはもう、完全に業務時間を圧迫する。よって360度評価は評価対象者の人数が増えるほど仕事の内容も多岐にわたるため、評価するのが難しく、システムとして必ずしもあまりうまく機能していなかった。

それから、ライブドアが失敗した数々のWebサービスの紹介は個人的によんでておもしろかった。

livedoorエンコーダー

ユーザーがライブドア宛てに音楽CDを送付すると、MP3データに変換し、CD-RやDVD-Rにまとめて焼いて送り返してくる、という前代未聞のサービス。2004年5月に開始されたが、なんと3ヶ月で終了。開始時から法的にグレーな香りをプンプンさせてはいたが、「誰もやっていないところに需要があるかもしれない」という、ライブドアらしいトライアルだったといえよう。

当時のライブドアの現場の様子をこうも具体的に書いた本はこれだけなんじゃないかなあ。Webディレクターとして現場の最前線ではたらいていた小林さんだからこそ、当時の様子がヒシヒシと伝わってくる。

ライブドア事件が起こったとき、ぼくは高校生だった。堀江さんの印象は、金の亡者で世間の敵という感じだった。ホリエモンがお金があればなんでも買えるという発言をしたと友達からきいたとき、「ひとの心は買えねえよ!(キリッ」なーんて思った記憶がある。

そんなことを思っていた高校生だったぼくにタイムマシーンに乗って会いに行って、「この本よんでみ」と本書を手渡したら、考えが改まるだろうか。

いや、そもそもその当時のぼくは本をまったくよんでなかったから、よもうとも思わないか、、

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