読書めも

読んだ本の感想をぼちぼち書いてます

【#51】稼ぐが勝ち 堀江貴文

稼ぐが勝ち ゼロから100億、ボクのやり方

稼ぐが勝ち ゼロから100億、ボクのやり方

 

◎本書の内容

堀江さんの書籍初めて読みましたが、よかったです。この本は、2004年に出版されたので、まだ堀江さんが逮捕されていない時の書籍です。今まで、当時のlivedoorの事業内容がよく分からなかったのですが、これを読んでぼんやりと分かってきました。

ちなみに、当時のlivedoorの事業内容は、全部で7つです

 

①ネットメディア事業
②ソフトウェア事業
③Eコマース事業
④イーファイナンス事業
コンサルティング事業
⑥モバイルソルーション事業
⑦ネットワークソリューション事業

 

一つ目のネットメディア事業は、主にポータルサイトの運営。livedoorのサイト機能を向上させたり、コンテンツの充実をはかる事がメインの事業です。売上高は、2004年度中間決算で6億5100万円。

二つ目のソフトウェア事業は、パソコンのソフトを売る部門です。OSのリンドウズやブラウザのオペラなどを売っていましたね。

三つ目のEコマース事業は、ネットショップですね。Eコマースの正式名称は、「Electrikal Commerce」の略です。日本語訳だと電子商取引ですね。

四つ目のイーファイナンス事業は、お金を取り扱う部門です。ライブドア証券などがありました

五つ目のコンサルティング事業は、インターネット全般に関する相談を請け負う部門です。

六つ目のモバイルソルーション事業は、モバイル向けのサイト制作ですね。

七つ目のネットワークソルーション事業は、高速インターネット接続や貴重なデータを守るための「データセンター」の運営をメインに行っています。

◎読書メモ

1.個人も社会も「リセット」

この時代の転換期に、旧来の社会システムの破綻に気づかず、ぼんやりとしていれば、他人から搾取されるだけなのです。それが良い悪いという話ではありません。僕が言いたいのは、これは歴史上で繰り返されてきたという事実ではありません。世の中には、搾取してお金持ちになる人間と騙されて貧乏になる人間がいます。この事実は知っておいた方がいい(中略)

しかし、20代、30代の若者が社会の最前線で大活躍していた時代もあったのです。日本では、明治維新と終戦直後の時期がそうです。明治維新のときは、坂本龍馬伊藤博文もみんな20代でした。明治維新は、若者のパワーがあってこそ成し遂げられたわけです。第二次世界大戦も同様です。(中略)

これは大きなリセットといっていいでしょう。それまでの社会を牛耳っていた連中はみんな殺されてしまったわけです。敗戦後、東京裁判A級戦犯B級戦犯になった人たちは文字通りどーんと処刑された。(中略)

乱暴な言い方かもしれませんが、そういうふうに定期的に社会の膿を出していくことは、僕は必要ではないかと思っています。定期的にリセットしないと、社会は停滞してしまう。(中略)

これはパソコンの世界でも同じです。昔のパソコンは定期的にリセットしないと、すぐに固まってしまっていた。しかし、最近のパソコンはあまりリセットしなくてもよくなった。これはメモリ管理やガベージコレクションといったデータ上のゴミがたまるのをうまく処理するシステムができたおかげです

僕は、3.11があってから、「若い力を!」とか「若者が動かなきゃ!」という声を聴く機会がありました。でも、いつも「なんで若者が求められているんだろう」と思っていました。それが、この一節でなんとなく分かった気がします。震災が起きて、被災地は、0、もしくはマイナスになりました。でも、ここからはもう下がりようがないわけです。

いわば、今というのは、明治維新の始まりや第二次世界大戦後の時と、状況が近いのかもしれません。その0から1を作りそれを継続していくのは、間違いなくエネルギーがある若者達であると。そういう風にこの文を僕は受け取りました。

 

2.資本金が一円も集められないようなやつは会社を作っても成功するわけがない

僕の場合も一番のネックは資金集めでした。自分の貯金が30万円ほどしかなかったので金策に走り回り、知人から600万円借りてきました。その借金は一年で全額返したのですがけれど、そこで学んだ教訓があります。

 

それは、「会社を作る時は借金をした方がいい」という事です。

 

(略)

 

お金を借りる事ができるという事は、ビジネスの成功率を計る尺度になるわけです。僕に言わせれば、お金を借りる事ができない人はビジネスをはじめるべきではないです。

 

(略)

 

最近、俗にいう「一円起業制度」という新しい制度ができました。(略)しかし、この制度はベンチャー育成にとって、おそらくなんの意味ももたないだろうと思います。資本金を一円しか集められないようなやつは、会社をつくっても絶対成功しないと僕は思うのです。


これはビジネスの本質をついている箇所ですね。よく言われますが、ビジネスは人対人であると。セールスマンが胡散臭かったら製品は売れません。つまり、相手を信用させる方法を知っている人がビジネスでは成功するわけです。お金を調達できるという事は、相手を信用させてという事。お金うんぬんの前に、相手を信用させる事が大事なのかもしれませんね。


3.人は利用した方がいいのです

会社とは他人の力を利用するための仕組みです。そして、他人の力を利用した人間が金持ちになるわけです。僕にとって会社とは人を使うためのツールに過ぎません。自分一人で全部の作業ができればそれに越した事はありませんが、人間には当然限界というものがあります。それで、人の力を利用するための会社という仕組みができたのでしょう

 

(略)

 

人は利用したほうがいいのです。つまり、会社という組織を使って他人の能力を利用するべきなのです。他人を利用するというのは、部下に限った話ではありません。上司や同僚、取引先や友人など、あらゆる他人の力を最大限に活用するべきなのです

 

ただし、他人の力を利用するといっても、それは「人をこきつかう」という事ではありません

 

むしろ、使われる人のためにもなるような、相乗効果があるような活用の仕方をしなければ、継続して関係を保つ事はできず、お互い不幸になるだけです

父や兄がよく「人をどう使うか?どう利用するか?」これがビジネスにおいて大事であると常々僕に言い聞かせていましたが、どうにも納得していませんでした。なぜなら、僕は、「利用する」という言葉がどうも好きになれなかったからです。この文章を読んで気づきました。僕は「利用する」と「こきつかう」という言葉の意味をごっちゃにしていたのです。なんだか利用するというのは、ネガティブな表現だと思っていたのです。