【#106】三国志第二巻 横山光輝
内容と感想
第二巻のタイトルは、「漢室の風雲」。この巻では、「董卓」「呂布」「袁紹」「曹操」「何進」「十常侍」などの人物が登場します。
※十常侍...政府の政治をつかさどる10人の宦官のことで、現在の国の大臣のようなもの。当時の霊帝は、幼いこともあり十常侍が権力を握っていた。
話は、黄巾の乱で劉備が張角の弟"張宝"の首をとったことで、河北省安喜県の警察署長に任命されることから始まる。ところが、帝の勅使が安喜県に来て、劉備に賄賂を要求する。義を重んじる劉備はそれを拒否するが、役人は怒り狂い、劉備に対して偽の訴状を作成し、帝に送る。言われもない罪を着せられた劉備は、各地へ逃亡する。
一方、宮中では、肉屋を営んでいた何進の妹が帝の側室となり、何進も出世への街道を辿ることになり、洛陽の街を取り仕切る大将軍に任命された。
何進は、もっとカッコいいイメージだった...野心あふれる大将軍だと思っていただけに、ひげのおっさんとは...
董卓は、三国無双のイメージが強く、もっとぽっちゃりの体格と思ってた...
そして、霊帝が死去し、跡継ぎ争いが宮中で激化。十常侍による何進の暗殺計画が発覚し、何進は各地の諸侯に号令をかけ、宮中に呼び寄せる。
ところが、ひょんなことから何進が十常侍に殺され、その部下であった袁紹が宮中に攻め込み、帝を保護する。集まった諸侯の董卓が頭角を表し、宮中を我が物顔で取り仕切るようになる。その董卓に対して、民衆は不満が溜まり...
この巻では、劉備が主役というよりも、漢王室の関係者や次々と現れる諸侯がメインです。次巻では、いよいよ各地の諸侯が董卓追討軍を結成し、あの有名な「虎牢関の闘い」「汜水関の闘い」が繰り広げられます。