読書めも

読んだ本の感想をぼちぼち書いてます

【#55】雇用創造革命 渡邉幸義

雇用創造革命

雇用創造革命

 

◎内容と感想

ISFnetグループの社長の渡邉社長の本、読みました。ISFnetグループが「今」目指している事や渡邉社長の哲学が書かれた一冊となっています。渡邉社長の書籍は、いくつかあるのですが個人的には、ISFnetの事を知るのであれば、これを読めば大体わかるかなあという所です。

元々ISFnetは、ITネットワークエンジニアの派遣等を行っていた会社です。ひょんな事から、障がい者雇用をし始め、今や、ITの会社というよりも、障がい者雇用で有名な会社の一つになりました。社長自身も、ITの会社なのか、障がい者雇用をやっているのかわからなくなる時があるそうです(笑)

現在は、障がい者を雇用し、企業に派遣をするシステムを構築しております。

◎読書メモ

1.現場で大事なことは、答えでなく問い続けること

「本当に具合が悪いのですか?会社に来られないほど体調が悪いのですか?」そのたびに白砂は問い続けた。現場で大事なことは、答えでなく問い続けること。

 

「1日中仕事をし続ける事が難しいのであれば、半日でもいい。1時間でもいいから出勤して仕事をしてください。半日なら来られるのではないですか?1時間ならできるのではないですか?」粘り強く問い続けた

 

「迎えに行けば来られますか?」自宅まで行く事もあった。無意識のうちに障がいに依存し甘やかせてしまっている場合があるからだ。「無理をさせている。障がい特性をわかっていない。」と反発される事もある。

 

でも、どんな状況であっても努力をしなければならない。努力をする事で、自分にも見えない可能性が見えてくる事がある

2.障がい者それぞれが仕事をきちんとしているかであり、仕事の内容や高い能力を必要とするかは否かを評価基準にしない

当初、身体障がいのメンバーが次のような主張をしてきた。「知的障がいの人とは違った仕事ができる」と
 
精神障がいのメンバーは、「ほかのメンバーより高度な仕事をさせてほしい」と言ってきた。それぞれのメンバーが知的障がいのメンバーを下に見ていたのは明らかだった。確かに、それぞれのメンバーの能力や特性を考慮しなければならない事は承知している。

 

それぞれの仕事のできるレベルも違う。ISFnetハーモニーの仕事でも高度な知識や能力を必要とする仕事もある。だからと言って、高度な仕事ができる人を高く評価するわけにはいかなかった。既存の仕事を効率よくこなす人を雇用しているわけではなかったのだから

 

障がい者雇用における大事な点は、障がい者それぞれができる仕事をきちんとしているかであり、その仕事そのものの内容ではない。だから、仕事の内容や能力を必要とするか否かでの評価基準にはしたくなかった