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読書めも

読んだ本の感想をぼちぼち書いてます

【#43】大和ハウスを立て直した男《熱湯経営ー「大組織病」に勝つ 樋口武男》

熱湯経営―「大組織病」に勝つ (文春新書 586)

熱湯経営―「大組織病」に勝つ (文春新書 586)

 

 

◎内容と感想

大和ハウスグループの現会長の樋口武男さんの一作目の著書。樋口さんの著書は、3つあるのですが、個人的にはこれが一番よかったです。

『熱湯経営』,『先の先を読め』の2作は、大和ハウスグループの創業者石橋信夫と樋口さんのエピソードがほとんどです。

特に「熱湯経営」では、樋口さんのストーリーと石橋信夫の教えの構成の仕方が抜群に上手いです。石橋信夫の教えを多く書き、それを全面に出すと石橋信夫のストーリーになってしまいます。

でも、樋口さんのストーリーがそこに入り、石橋信夫の教えとのバランスがよく、いい感じにまとまっています。

例えば、樋口さんのストーリーの例と石橋信夫の教えの例です。

 

1.人の縁は苦情から(樋口さんのストーリー)

ある時は、大きなクレームがいきなり本社の社長のもとへ文書へ届けられた。本社からの副社長がやってきたが、「ここは私の管轄です。支店長は社長の代理。私が解決します』と言って帰ってもらった。

 

クレームの主は、『社長を出せ。ちんぴらでは話にならん』と言い張って、私は追い返されるのだが、何度でも行って「わしがここの社長やないですか」ととことん粘る。

 

「そこまで言うならあんた全責任もてるんやな」

 

『持てます』というやりとりがあって、これも結局解決した。クレームの主とは、たいてい最後には仲良くなる。人の縁とは苦情からこそ生まれるものだ。不具合に対し苦情をいわずにすますお客様からはニ度と仕事はとれない

 

2.大きな大根は間引きせよ石橋信夫の教え)

オーナーの語録に「人事を処するには太陽のごとくあれ」という言葉がある。太陽は、なんの私情もまじえず、平等に地上を照らす。トップたるものかくあらねばならないと。しかし、太陽のエネルギーを等しく受けながらも地上の生命は早く花をつけるものもあれば、遅く咲く花もある。

 

早く咲くのがよいのか、半月遅れて咲くのがいいのかはその人の資質と状況によってきまってくるのであって、何も同じにあつかうのが平等であるはずがない。ただし、その判断を下すにあたって、いかなる私情もまじえてはならないということである

 

~略~

 

赤字の福岡支店を託された時である『大きな大根を間引きすれば、周囲の小さな大根は大きく成長する』そのココロは『優秀な者は外へ出せ。そうすれば、残った者は一回り大きく成長する』残った者はには危機感と自覚と意欲が生じる。

 

なるほど、そうだろう。では間引きされ、痩せて土地に映された大きな大根はどうなのであろうか?『人間苦労をしなければ損やで。苦しい事が人をつくるのや』私にも大和団地で68億円の連帯保証に苦しみ、何日も眠れない思いをした。経験をはじめ、苦労の記憶は少なくない

 

「荒れ地にたえかねるダイコンもありますやろ?」とたずねてみると、オーナーはこういった『枯れたらそれまでや』ぜひとも、大和ハウスグループに興味がない人にも手にとってほしい一冊である

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