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【書評】試練が人を磨く 桑田真澄

試練が人を磨く 桑田真澄という生き方 (扶桑社文庫 く 8-1)

試練が人を磨く 桑田真澄という生き方 (扶桑社文庫 く 8-1)

 

 

◎内容と感想

読売巨人軍エース、桑田真澄選手の人生を綴った本。巨人ファンならぜひ読んでいただきたい一冊になっています。

桑田は、偉大な投手でありますが、実は通算200勝を達成しておりません。また、日米通算2000奪三振をあと8個という所で引退しています

この本を読んでいると桑田はPL学園の頃から活躍し、巨人軍も一年目からエース格となり、2年目では投手なら誰もが欲しいと思う沢村賞を受賞

こう経歴を見ると桑田は天才なんだなと感じるかもしれません。でも、この著書を見て本当に桑田は『努力』の天才でそしてどんな状況に自分が追い込まれても前向きに捉えているんだなと感じました

桑田はひょっとしたら野球の才能を神様から授かったのではなく努力をしつづけることができる才能を神様から与えられたのかもしれません

そして、この著書を読んでいて何よりも響いた箇所をご紹介します。

1.エラーをしたらありがとう

確かに試合中に「バカやろう!」と言いたくなることはある。そして、試合の後にいつも日記に「ばかやろう!」って書く。

 

でもその後に、「ああ、こういう気持ちじゃいけない。これはありがたいんだ。僕に取ってプラスになるんだ」と書いています「ばかやろう」と書いた後に、「ああ、試合中にこういう気持ちがでたんだ。これは僕の気持ちの持ち方のミスであり僕の人間力の問題なんだ。これを直さない限り、僕はまた同じ過ちを繰り返すだろう。なぜその時にエラーした選手にまたおまえのとこに打球がいくぞ!その時は頼む!と言うことができなかったんだろう.....」と書く

 

2.そう思ったならそう思えばいい。いずれわかる

ドラフト騒動の後に、野球賭博疑惑や金銭絡みの問題が起きた。それに対して僕は「してません。してません。」と言わなかった。「そう思うならそう思ってください。いずれ分かります」ということだ。

 

3.別にレギュラーになれって言ってるわけじゃない!

PL学園高校に入部したのは、いいが、ここは野球の名門校である。清原君など身体が大きい怪物ばかりで僕はすぐに挫折して、母にこういった「こんな身体が大きいやつらには勝てないわ。もうやめたいわ」

 

そしたら母は「あんた何言ってるの!男が自分で入りたいと言って入って、やりたいといった所にきて、まだ何ヶ月も経ってないのにやめたいとは何事!?男がやるって決めたことは最後まで貫き通しなさい!!」

 

「何もおかあさんはレギュラーになれって言ってるんじゃない。自分が入りたいって言ったところで3年間やり通すことが男ってもんでしょうが。補欠でもなんでもいいじゃない。やることに意義があるのよ!」