読書めも

読んだ本の感想をぼちぼち書いてます

【#04】オーラルヒストリー入門 御厨貴

 

オーラル・ヒストリー入門 (岩波テキストブックス)

オーラル・ヒストリー入門 (岩波テキストブックス)

 

 

◎内容と感想

インタビューの教科書的なものを読んだことがなかったので、この一冊をじっくりと読んでみた。オーラルヒストリーを研究している東大の御厨貴教授が書いた本です。この本を読んでみた感想は、『難しい』ということ。普段からインタビュー活動をしている人、取材を生業にしている人には必見の一冊。

 

◎読書メモ

1.インタビューにおいて一番大事なことは、質問をすることでなく

"相手の言葉を引き出すこと"。よって、編集で録音を聴いた時にインタビュアーが延々と話しているということは絶対にNG

 

2.一緒に思い出しましょう

インタビュイーの記憶を掘り起こす時は、『一緒に思い出しましょう』というスタンスで接する。インタビュイーが回想を容易に引き出すためにどのタイミングで何を聞き、何を提示するかが、インタビュアーの腕の見せ所。

 

一緒に思い出しましょうというスタンスとは『時間はありますからゆっくりと振り返りましょう』ということよって、インタビュイーに安心感を与えねばならない。だから、『今日は沈黙があっても大丈夫。ゆっくりお話しましょう』と必ず伝える

3.インタビューをする前に、読み手に対してどう読んで貰いたいかを明確にする

 

4.編集する時は、話し言葉を書き言葉にする。

例えば、「えーと」を「エッとー」にする。 もしくは、「えーと」を入れないのでも文章自体が変わってくる。なぜ入れたのか?を答えることができるようにする。逆に意味のない言葉は入れないインタビューに関して研究したい方、インタビューをより深く理解したい方はぜひ。