【#01】なぜフィンランドは学力No1なのか?《子供の「頭のよさ」を引き出すフィンランド式教育法 小林朝夫》
子どもの「頭のよさ」を引き出すフィンランド式教育法 (青春文庫)
- 作者: 小林朝夫
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2011/02/10
- メディア: 文庫
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あらすじ(アマゾンより)
OECDの学力調査では連続して世界一をとるなど毎回トップクラスのフィンランド。その素晴らしさはすっかりおなじみになったものの、実際どうすればそのエッセンスを日本の子どもにも与えられるのか、わからない人も多いかもしれません。いったいどのような教育方法なのか? どうすればそれを家庭で実践できるのか? フィンランド教育を長年に渡って研究した著者が、そのエッセンスを解説します。ロングセラーが待望の文庫判で登場。
感想
読んでみた感想だが、国が違えば、教育も考え方も違うんだなぁという印象だった(当たり前すぎるw)
特に印象的だったのが、
子供の頃に多くの自然に触れたことがある人の方が大人になってから芸術的な才能が開花し、人間的にも成長が著しいという研究報告があるということ。
多くひとのあたまの中に、幼稚園や小学校の間は勉強より友達をたくさん作ったり、いっぱい遊ぶことが大事だろうなあというぼんやりとした考えはあると思う。
フィンランドは、世界的な学力テスト(PISA)で2001年・2003年・2006年と総合学力で優勝している。一方日本は毎年のように下がっている。2003年の調査で日本は順位が急落した「PISAショック」はみなさんの記憶にまだあたらしいだろう。
※PISAに関して・・・http://benesse.jp/blog/20050721/p1.html
そもそも、なぜフィンランドが1位になれたのだろうか。その要因として、本書にはこう書かれていた。
『フィンランドでは、幼少の頃から自然溢れる場所で過ごすため創造力が育まれる』
つまり、森や川など何もない(東京では歩けば飲み屋さん、遊び場がある)場所で、何かをしよう(木々でリースを作ったり、虫取りをしたり)とすることで創造性、言い換えると無から有を生み出す力が磨かれる。これを磨くことで、具体的に次のような発想力が生まれるらしい。
フィンランドで小学校の授業で「母の絵を書きましょう」という授業がありました。普通は、母の顔や体全体など、自分自身の母親に関して描写すると思う(少なくとも僕はそうする)が、とある一人の少年は『真っ赤なバラの花を一輪』だけ書いていた。気になった先生がなぜバラを書いているのか尋ねた所、少年はこう答えた。
僕にとっておかあさんは、道に咲いている真っ赤なバラくらい素敵な存在なんだ。
創造力を鍛えることで発想力も鍛えられる。フィンランドの教育はとても合理的だ。日本の教育が悪いとか、いいとか分からないけど、自分に子供がいたら先ほどのような答えをしてくれるような子供に育ってほしいと思うのが多くのひとの胸中ではないだろうか。教育に興味がある方は、読んでみる価値ありの一冊です。
競争やめたら学力世界一―フィンランド教育の成功 (朝日選書)
- 作者: 福田誠治
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/05
- メディア: 単行本
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